〇前置き

コンボパーツとサーチカードは役割も意味も異なる。


Tutor Chainで 苦悶の触手 まで繋げていると勘違いしやすいが、
冥府の教示者 はコンボ成立の手立てであると同時に、必要カードの水増しができるカードである。

サーチカードといえば必要なカードを必要なタイミングで手札に加えることが目的である。
かつての 神秘の教示者 がこれに該当し、必要な対策カードをサイドボードに最低限採用することができるようになっていた。

このアーキタイプで引き合いに出されるのは
・Grim Tutor
・闇の請願
・親身の教示者 等が候補に挙がる。

全て役割が異なる。具体的に見ていくと、
Grim Tutorはコンボ成立は果たせるものの、Tutor Chain中に黒黒を含む3マナが減少する部品である。
言い換えればスレッショルドを達成した 陰謀団の儀式 と2枚+3点をリソースとして初めてサーチが成立する。
したがって同一ターン中に勝利するための部品としては手札枚数上達成しにくい部類であり、事実GrindingStation(Slosh the Dark型のANT)における"サーチカード"として落ち着いている。
当デッキは 炎の中の過去 と 苦悶の触手 をメインから2枚ずつ採用し、 むかつき の枠が 巣穴からの総出 に代わっているタイプである。
ターンを跨いで勝利することがある程度現実的な構成上、サーチとコンボについて両対応できるために採用されているというわけである。


闇の請願について(2015/12/3)
https://kuranari090814.diarynote.jp/201512032315022523/
この頃から持論は変わっていないので割愛する。


親身の教示者は、ソーサリーを詰み込むカードであるが、
①1枚手札を消費すること
②手札破壊・炎の中の過去・苦悶の触手とも、勝利までの道筋がある程度整えられて初めて有効に使用できること

これらにより、必要になるターンが遅くなる関係上採用する人は少ない。
特にコンボ達成ターンにおける初期手札の枚数は重要な項目であり、比較的高速なアーキタイプがメタゲーム上に多い場合は運用が非常に難しくなる。
(Miracle全盛期であれば候補に入れることはあった)




〇本題
さて、Wishclaw Talisman / 願い爪のタリスマン  である。
これらの視点でテキストを確認してみよう。

(1)(黒) アーティファクト
願い爪のタリスマンは、願い(wish)カウンターが3個置かれた状態で戦場に出る。
(1),(T),願い爪のタリスマンから願いカウンターを1個取り除く:あなたのライブラリーからカード1枚を探し、それをあなたの手札に加え、その後あなたのライブラリーを切り直す。
対戦相手1人は願い爪のタリスマンのコントロールを得る。この能力は、あなたのターンの間にのみ起動できる。


上記カード群(いわゆるBusiness)と比較をしてみると、
・同一ターンであれば3マナ減る
・コンボ達成ターンに1度のみ使用(これが相手にわたった状況をひっくり返すのは、相当有利な相性のデッキのメインボードのみ)
・手札から戦場に逃がすことができ、手札破壊の被害にあわない
・1枚減る。
・設置したターンに起動しなくてもよい。
・設置したターンと起動したターンが異なれば、1マナでサーチ可能
・↑この場合1枚増やせる。

他のメリットは
・長引けば有利に立ち回れる(最大9枚でコンボスタート)
・他のキャントリップ呪文(ドローソース)と両立できる。ただし、使用するターンは競合する。
・シルバーバレットに使用できる。

他のデメリットは
・多少速度が落ちる。
・本来腐るはずの相手のパーマネント破壊カードの対象ができてしまう。リソースの削り合いの軸をずらすという利点がなくなる。
・無のロッドでついでにとまる
・ハーキルの召還術で取り返せない(対象がオーナーじゃない) セキカワ Twitterより引用。



これらを考慮して現状の見解を示す。
・コンボスタートより前に設置することで強さを発揮するので、競合するのは BusinessではなくキャントリップとGrim Tutor(と、手札破壊。負けを防ぐカードは理由もなく減らしたくない)
・長引くゲームプランで有効なため、青系コントロールが一定数いることが想定されるメタゲームなら採用を考慮すべき
・設置と起動のターンが分けられるプランニングならTESでも導入可能。この場合競合するのは 防御の光網(と、手札破壊)。金属モックス の刻印元、重視する速度とリソース投入量が比例するため他に削るものが無い。
・GrindingStation型は無理なく採用可能。
・RUGが一定数いる現状、目くらまし をケアしつつコンボ成立前に設置したいので、基本土地3枚欲しい。


以上の理由から、Togoress・Cyrus型より
-1 定業/Preordain
-1 Tropical Island(G2以降必要なためサイドボードへ)

+1 願い爪のタリスマン Wishclaw Talisman
+1 島/Island

の枚数へと調整したわけである。
BMOが開催されていれば、この構成で大会に臨んでいた。

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